2時間エンデューロ

酷暑の中、長丁場のレース。暑さ対策も楽しく走るカギ

シマノ鈴鹿ロードで一番の人気種目と言えば、2時間エンデューロ。チームの選手は仲間と協力して走れるのでビギナーでも参加しやすく、ソロの選手は2時間たっぷりと走れるので、ビギナーからベテランまで幅広いレベルのサイクリストが楽しめるのが人気の秘密です。ロードバイクだけでなく、小径車やクロスバイクで出場する人がいるのも、このクラスの参加しやすさを物語っています。
今年はソロ・チーム含めて1500チームほど参加。スタート前に整列すると、最後尾は第1コーナー付近まで伸び、スタートを告げる号砲が鳴ってから最後尾の選手がスタートラインを通過するまで3分近くかかるほどでした。
スタート時刻は夕方4時を回っていくらか涼しくなったとは言え、会場の熱気は相当なもので、自分の出番を終えてピットに戻ってくる選手たちは大粒の汗を滴らせていました。暑さ対策には各チーム工夫を凝らしていて、冷たいドリンクを大量に持ち込むだけでなく、大量の袋詰めの氷を用意しピットインした選手がめいめい首の後ろに乗せてクールダウンするチーム、会場に設置されたミスト扇風機で涼をとるチームもありました。
「最初は2時間は長いかと思っていたけど、あっという間に過ぎた」と4人チームで初めて参加したサイクリストの言葉のように、2時間は意外なほど速く経過。とはいえ、会場の一体感を醸すには十分な時間だったようで、残り10秒からのカウントダウンもMCと選手・ギャラリーが一体となって行い、続々とフィニッシュしてくる選手たちにチームの垣根を越えて「お疲れさま」と声援を送る光景が見られたのが印象的でした。ただ、ピットでの計測チップの受け渡しで、走者と次走者以外の第3者が行ったり、停止せずに受け渡す行為や交代選手エリア外での交代など違反行為が少なからず見受けられ、この点は残念な結果になりました。

各組の優勝

2時間エンデューロ ソロ 優勝:黒田篤司選手
2時間エンデューロ 2人チーム 優勝:まるいち 黒ヘル族
2時間エンデューロ 3人チーム 優勝:Bフクイ 女好き2016
2時間エンデューロ 4人チーム 優勝:シャープ自転車部AOK^2
2時間エンデューロ レディース 優勝:TEAM Y&Y
2時間エンデューロ JCF登録 優勝:TRAILBLAZER


チームTT

JCF登録クラスは招待選手が次元の違う走りを披露

チーム単位で選手が一斉にスタートし、先頭交代しながら走るチームTT。気心の知れた仲間と一緒に走れる点が受けて、年々人気が高まっており、女性の参加者も増えています。シマノ鈴鹿では女性のみのレディースクラス、JCF未登録者のみが参加できる未登録クラス、国内外の招待選手も出場するJCF登録クラスの3クラスに分かれて行われます。
このうち、JCF登録クラスには、シマノレーシングや今年の全日本選手権TTチャンピオンの西薗良太選手を擁するブリヂストンアンカーをはじめとする国内トップチームに加え、BMCデベロップメントチーム、ジャイアント・アルペシン、SEGレーシングチームの海外招待チームも出場。これにディスクホイール付きのTTバイクにやエアロヘルメット、ワンピースとプロ顔負けの機材で武装したトップアマチュアも含めて高速バトルが繰り広げられました。出場チーム中、最速タイムをマークしたのはマトリックス・パワータグ。フルコース4周を28分45秒58、平均時速48.4kmという圧倒的なスピードで駆け抜けました。
一方、レディースクラスや未登録クラスは、普通のロードバイクで気軽に走る人も多く、それぞれのペースでTTを楽しんでいました。

各組の優勝

チームTT 未登録A 優勝:大垣ピストンズ
チームTT 未登録B 優勝:HRT
チームTT レディースA 優勝:HOT FLASH
チームTT レディースB 優勝:エキップリオン
チームTT JCF登録 優勝:マトリックス・パワータグ


5ステージ・スズカ

TTで盤石の体制を築いたMKWが個人総合・チーム総合ともに制覇


2日間で5ステージ、計106.6kmで争われるステージレース、5ステージ・スズカ。ホビーレースでは珍しいステージレースとあって、脚に自信のあるトップレベルのアマチュア選手がチームを組んで出場します。今年も33チーム、約200人の精鋭が第1ステージのスタートラインに立ちました。
大会の始まりを告げるオープニングレースとなった第1ステージでは、全員が脚がフレッシュな状態であることもあって、朝一番のレースにもかかわらず序盤から白熱した展開に。ボーナスタイムが与えられる周回ではライバルチームより優位に戦いを進めたいという各チームの思惑が交錯する見応えのあるレースとなりました。このステージではNASU FAN CLUBの川合利尚選手がリーダーに立ちました。
続く第2ステージは東ショートコース1周の個人TT。このステージではネクストリームうどん棒の設楽彗斗選手が一番時計を記録し、個人総合時間賞のトップに躍り出ました。
第3ステージのチームTTは、例年チーム総合・個人総合の鍵を握る重要なステージ。TTステージを制したチームが毎年レースのイニシアチブを握っており、各チーム万全の体制で臨みました。このレースを制したのは個人総合2位だった森崎選手を擁するMKW。唯一30分台のタイムを記録し、個人総合では森崎選手を筆頭に上位3位を独占、チーム総合でも首位に立ちました。
MKWは続く第4ステージでも上位陣がタイム差なしで集団ゴール、続く第5ステージでもボーナスタイムを獲得して上位をうかがう設楽選手らを振り切り、森崎選手が個人総合時間賞に輝きました。チーム総合時間賞もMKWが獲得し、完全優勝を果たしました。

優勝

5ステージ・スズカ 個人総合時間賞:森崎英登選手(MKW)
5ステージ・スズカ チーム総合時間賞:MKW

マスターズ

見応えたっぷり、同世代のサイクリスト同志のガチンコ対決

シマノ鈴鹿ロードの個人種目ではベテランからビギナーまで幅広く、堅実な人気を誇るマスターズ。アメリカでは35歳から5歳刻みで年代別のナショナルチャンピオンを決めるレースがあるほど盛り上がっていますが、シマノ鈴鹿ロードのマスターズは40歳以上、50歳以上、60歳以上の3クラスに分かれ毎年熱いレースが繰り広げられています。
2日目の第1レースとなった40+は、スプリント賞のかかる残り1周回から、1組目と2組目で対照的なレース展開となりました。1組目は湊正明選手がフィニッシュラインで飛び出してスプーンカーブも先頭で通過し、早々にスプリント賞獲得を決めたものの、ゴールでの着順争いは横一線のゴールスプリントに。このレースを制したのは土井寿選手でした。一方、2組目は小林孝臣選手がフィニッシュライン通過時に集団から25秒先行。そのまますべてのポイントラインを1位で通過し、ゴールまで逃げ切って完全優勝。圧倒的な実力を見せつけました。

各組の優勝・スプリント賞

マスターズ40+1組 優勝:土井寿選手 スプリント賞:湊正明選手
マスターズ40+2組 優勝:小林孝臣選手 スプリント賞:小林孝臣選手
マスターズ50+1組 優勝:福島雄二選手 スプリント賞:福島雄二選手
マスターズ50+2組 優勝:小野忠選手 スプリント賞:小野忠選手
マスターズ60+ 優勝:大塚和平選手 スプリント賞:大塚和平選手


中学生男子

大人顔負けのスピードと迫力。将来の日本を背負って立つ選手がここに!?

中学生の男子による中学生クラス。今年は土日合計で100人以上の選手が出場しました。
日曜日のレースでは、スタートとともに激しい主導権争いでいきなりペースアップ。ハイペースであることが一目で分かる縦長の集団でレースが展開します。スプリントポイントのかかった残り1周にさしかかるところで、さらにレースが白熱。前日スプリントポイントをすべてのポイントラインを1位通過し、着順でも1位を獲得した大河内将泰選手が、この日もすべてのポイントラインを1位通過。2日連続の完全優勝も期待されましたが、ゴールスプリントを制したのは鈴木凌雅選手。大人顔負けのスピードと迫力満点の展開で、見応えのあるレースとなりました。
このクラスの出場選手は、2020年の東京五輪ではまだ10歳代ですが、2024年以降の夏期オリンピックでは日本の中心選手になることが期待される世代と言えます。この中から将来の日本代表になる選手が現れるかも?

各組の優勝・スプリント賞

中学生男子 A 優勝:大河内将泰選手 スプリント賞:大河内将泰選手
中学生男子 B 優勝:鈴木凌雅選手 スプリント賞:大河内将泰選手


小学1-2年・3-4年・5-6年

上位を目指す子も、レースを楽しむ子もそれぞれのペースでゴールを目指す

小学生クラスは、文字通り小学生のキッズライダーたちのひのき舞台。1〜2年生、3〜4年生、5〜6年生に分かれ、それぞれ男女別にレースを繰り広げました。1〜2年生は東ショートコース1周、3〜4年生は東ショートコース2周、5〜6年生はフルコース1周と、年齢が上がるにつれて距離も長くなっていきます。
このうち、バンビーノを卒業したばかりの小学校1〜2年生のクラスは、普段から遊びに使っているようなキッズバイクで出場する子が中心。中には本格的なロードバイクや26インチホイールのMTBといった大人が乗るようなバイクで上位を目指す子ども達も。
上位を目指す選手は、各地のレースでも表彰台の常連が多く、圧倒的なスピードでレースを展開。一方、多くの子は軽いギアをクルクルと回すようにマイペースで走り、ゴールを目指しました。ピットウォール沿いには家族たちが陣取り、カメラを構えて子どもたちの勇姿を撮影したり、完走した子どもにねぎらいの言葉をかける場面が多く見られました。

各組の優勝

小学1〜2年男子A 優勝:松山海司選手 小学1〜2年女子A 優勝:福山颯希選手
小学3〜4年男子A 優勝:松井颯良選手 小学3〜4年女子A 優勝:松崎光優選手
小学5〜6年男子A 優勝:杉原碧空選手 小学5〜6年女子A 優勝:石上琴乃選手
小学1〜2年男子B 優勝:松山海司選手 小学1〜2年女子B 優勝:福山颯希選手
小学3〜4年男子B 優勝:木綿崚介選手 小学3〜4年女子B 優勝:松崎光優選手
小学5〜6年男子B 優勝:鎌田晃輝選手 小学5〜6年女子B 優勝:石上琴乃選手


バンビーノ

将来のスター候補が思い思いのマシンでレーシングコースを疾走


少し前までシマノ鈴鹿国際ロードレースが行われていた鈴鹿サーキットのホームストレートに続々と入場する0歳から小学校に入学する前までの子どもたち。シマノ鈴鹿ロードの最終レースは、小学校に入学する前の子どもたちによるエキシビション・バンビーノです。
ベビーカーに乗る0歳児は、親に押してもらいながらゴールを目指し、もう少し大きな2〜3歳児は三輪車や、キックバイク、補助輪付きの自転車に乗って親や兄弟に付き添われながら参加。小学校入学を控えた大きな子どもたちは、ひとりでキッズバイクを駆り、颯爽とコースを走り抜けました。
コース脇やピットウォールには家族やチームメイトらがぎっしり詰めかけ、カメラを構えながら伴走する親御さんの姿も。毎年参加しているというある参加者は、「最初はベビーカーに押して乗っていたのに、今やひとりでゴールに向かって全力疾走していて、何だかウルッとしちゃいました」と子どもの成長ぶりに目を細めていました。